令和 2年決算委員会10月16日 特別会計

【医療費の適正化、データヘルス計画】

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○木下広委員  よろしくお願いいたします。私のほうからは、医療費の適正化等につきまして、国保関係ですね、成果報告書484、485ページ、我が会派は特別会計となると、この辺の医療費の適正化というか、削減についての質疑が今までされてきまして、今回も現状等、確認をさせていただきたいと思います。

まず、国全体における医療費の動向というのは、大体でざっくりなんですけど、何か毎年1兆円ずつ増えるようなマスコミ報道等もございますけれども、どのような認識をされているのかお願いします。

○倉本国民健康保険課長  恐れ入ります、ごめんなさい。国全体の医療費の動向ということですが、令和2年の8月末ですね、厚労省が令和元年度医療費の動向というものを公表しております。そこには、令和元年度の医療費は約43.6兆円ということで過去最高を更新したということでございます。前年度に比べて約1兆円の増と。医療費の伸び率は2.4%ということで、これは診療報酬改定や抗ウイルス剤の薬剤価の大幅な減少等により、一時的にマイナスとなった平成28年度以外、この増加の傾向はございます。

○木下広委員  本区における医療費の動向については、どういうような状況なのか、改めてお伺いいたします。

○倉本国民健康保険課長  区の医療費でございますが、平成27年度以降、減少しており、総医療費ベースでは27年度が226億円、28年度は219億円、3.0%の減と。29年度は212億円で3.1%の減、30年度、204億円、3.9%の減、令和元年度においては201億円、1.5%の減となっております。

これは、被保険者数が減少の傾向にあることと、比較的医療費の低い外国人の留学生の加入が増えていることなどから、医療費が減少したものと考えてございます。今後も安定的な国保制度を維持していくためにも、医療費の伸びを抑制していくことが重要であり、医療費の適正化は豊島区としても、特別区としても喫緊の課題であると捉え、広域的な幅広い視点でも検討を重ねてまいりたいと思っております。

○木下広委員  そうですね、外国人の方、若い方が多いので、ほぼ、ほとんど使わないという一面があるんだけども、ただ、保険料の徴収については厳しい現実があるという二面性があって、その辺も大変だとは思いますけれども、あと、本区について、医療費の適正化に向けて、データヘルス計画だとか、いろいろ取り組んでいらっしゃると思いますけれども、その辺の御努力について御紹介をいただければと思います。

○倉本国民健康保険課長  医療費の適正化に向けては、糖尿病重症化予防事業やジェネリック医薬品の差額通知など、これまでもやっておりましたが、従前の取組を継続しております。

昨年、令和元年度においては、高齢者の服薬情報提供事業というものを開始しました。これは服薬情報をお知らせし、専門家の相談を促すことで、服薬過剰の回避と健康被害の予防を図ろうとするものです。また、レセプト点検も、一定の効果を上げているところでございます。

○木下広委員  それで、この服薬の取組、今回初めてだと思うんですけれども、この辺についての評価は具体的にどういうものがあるのか、ちょっと細かく教えていただければと思います。

○倉本国民健康保険課長  昨年度、令和元年度、初めてやったもので、実数が、まだ数がまだ初年度ということもありまして、実際、効果というものが、なかなかまだ出づらいのかなと思っております。

引き続き、今年度においてもやっておりまして、先日875件の通知を発送したところでございます。

○樫原地域保健課長  若干補足をさせていただきます。国保とうちの地域保健課のほうと、これ、それぞれ役割分担をしてやってございます。実際に、通知をお持ちになって薬局のほうに来て、薬事の相談をされているというほうは、うちのほうで担当してございますので、なかなかやはり通常のかかりつけ薬局さんに行く方というのは、常日頃から、そういった御相談されてますので、なかなか実績にはカウントしづらい部分があって、なかなか、それに現れてこないというのが、今、現状でございます。

ただ、今後、今年度以降につきましては、もう少しカウントの仕方を変えて、通知を持ってこなくても薬事相談、常日頃からかかりつけ薬局でやってるというやつも含めて、ちょっとカウントして効果を図っていこうかなというふうに考えているところでございます。

○木下広委員  あとは、このレセプト点検の効果については、具体的に効果額だとか、そういうのというのは、掌握されてるものなのかどうなのか、ちょっとその効果について教えていただければと思います。

○倉本国民健康保険課長  すみません、レセプト点検効果額ですが、これまでちょっと低い傾向であったんですが、順位がですね、東京都内の順位は低い状態だったんですけども、30年度の半ばに東京都のアドバイス等を受けまして、点検方法を見直したというところございまして、昨年度、令和元年度においては1,986円というレセプトの効果額、点検効果額が23区の中では5位というところになりました。

○木下広委員  そうですね、なかなか重症化についての数字がずっと悪かったところ、レセプト点検など、いろいろな取組をされたそうなんですが、これ、今まで、重症化の、何ていうか、対策を取ってきたけども、なかなか効果がなかったというような認識は僕はあるんですけども、それと比べて、今回、23区でちょっと順位が上がったという、何か大きな違いというか、その辺はあるのか。その辺はどう認識をされているのか、改めて伺います。

○倉本国民健康保険課長  すみません、先ほども答弁させていただいたんですが、やはり、都の指導検査の際にレセプト専門相談員、指導員ですね、に点検方法について、相談もさせていただきました。そのときにアドバイスいただいたところでございまして、そこでも見直した結果、今回の効果額が上がったというようなところで認識しております。

○木下広委員  重症化になる前に、やっぱりちゃんと指導していくということが、何よりも、その医療費の削減にはつながるということは、もうずっと前から言われていたところで、そういう意味では、少しずつ効果が出てきたということで、さらに今後に向けても、この重症化予防等を含めた医療費の適正化については、取り組んでいただきたいと要望をして終わらさせていただきます。

○倉本国民健康保険課長  糖尿病重症化予防については、三次予防である糖尿病発症者に対する事業について検討を進めつつ、引き続き、発病前及び軽度の通院の方々の生活習慣の適正化や治療継続の支援を着実に行ってまいりたいと思っております。

特定保健指導においては、令和2年度から実施方法を見直して、健康意識が高まっている特定健診、特定検査当日に特定保健指導の初回面接を実施する取組なども始めておるところでございまして、今後も実施率の向上に向けて検討を行ってまいります。

また、令和2年度には、東京都が実施するデータヘルス計画支援事業にも参加をして、今、第3期特定健康診査、特定保健指導計画及び第2期データヘルス計画の中間見直しというのもございますので、それも行う予定でございます。