平成28年決算特別委員会 文化商工・教育費(10月 4日)木下②
ICTサポーター活用とメディアリテラシー教育

○木下広委員  もう1つ、やはり、こういうICTの教育については、やっぱり使う側の、先生方の資質が本当に大きく左右するということを、これはもう前からいろいろ言われていたところなんですけれども、その辺の先生方への支援といいますか、そういう体制はどういうふうになっているのかちょっとお教えいただければと思います。

○加藤指導課長  各学校におきましては、ICTサポーターという制度がございまして、パソコンの専門家がついております。そのサポーターに、授業の教材づくりですとか授業改善や、子どもたちが見やすいパソコンの画面、また使用方法について教員に研修を各学校でしているところでございます。


○木下広委員  機械だけじゃなくて、やっぱりその周辺機器も含めたトータル的なICT環境を考えますと、やはりそういうようなソフト面のサポートが非常に大事になってくると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

 最後に、やっぱり連日、子どもを取り巻く環境の中で、SNSを使ったいじめだとか、またSNSを通じて心を病んで命を自分みずから絶つとか、大変に悲しいような現実が連日報道されております。
 やっぱりICTという機械、技術、存在そのもの自体は、これはこれからの時代に必要なところではあるんですけども、やはり使う側の人間としての心といいますか、そういうところを一緒に教えていかないと、特にこれからは複雑化がますます進んでまいりますので、この辺のメディアリテラシーといいますか、その情報通信にかかわる子どもさんへの徹底。もう1つは、やはり一歩深めて保護者の皆様方にも、やっぱりこのICTの功罪というのをしっかり自覚をしていただいた上で推進していく必要があると思いますので、その辺の対策を伺って終わりたいと思います。

○三田教育長  大変大事な視点でございまして、時代が新しく、技術革新によって子どもたちの学びのスタイル、それから教師の指導のスタイルが今大きく変わってきている。そこに、後づけじゃなくて、豊島区は先進を行って、先行投資という格好で本当に御理解いただいて、議会からも応援していただいて今日の立場を築くことができたかなというふうに思っております。

 私自身も感慨深いものがあるんですけれども、やはりこういう技術革新の中には光と影が必ずあります。ですから、先ほど来議論になっていた不登校のお子さんに対しても、こうした技術を上手に使うと大いにプラスに働くんですけれども、これが放置されていると、SNSのごときいじめに走ってしまう。
 ですから、今大事なのは、情報モラルだけではなくて、どういうふうに有効に使えば自分の人生にプラスになるのかということが、まだ十分に教育者も子どもたちも保護者のほうにも行き渡っていない部分があって、ただただ便利さだけがひとり歩きするという向きが否定できないと思います。
 毎日、私どもも通勤電車に乗っておりますが、まさにそういう情報をめぐっていろいろ携帯が醸し出す問題というのを大人ですらなかなか解決できないような状況があるという中で、やはりここはしっかりと、教育者としても教育委員会としても光と影があるという両側面を踏まえて、しっかり踏まえてやっていきたいというふうに思っておりますし、それから今、文部科学省も、それから情報センターの、先ほど来議論になっていた新しい図書館のスタイルというものも大変注目されていて、さまざまな視察を受けるに至っております。
 そういう点からも、子どもたちの学びの革新、これがしっかりできるように、21世紀にたくましくやっぱり生きてくために、もう世界の壁を越えて豊島区の子どもたち、ここで学んだことが生かされて大いに活躍できるような、そういう学校教育を進めてまいりたいというふうに思います。