平成28年決算委員会(10月 5日)特別会計 木下①
医療費の適正化、データヘルス等抑制方策

○木下広委員  私からは、医療費の適正化、医療費の抑制等について確認をさせていただきたいと思います。一部、国保だけではなくて、最後のほうで後期高齢者の関係もちょっと触れさせていただくかもわかりませんので、よろしくお願いしたいと思います。
 先日も厚労省から発表がありましたけれども、まず日本全体の医療費についての動向について、たしか40兆円を既に超えたと思うんですけれども、直近の数字で今、国全体の医療費についてはどれぐらいになっているのか、どういう認識を持ってられているのか、お願いしたいと思います。

○佐藤国民健康保険課長  我が国全体の医療費というお尋ねでございますが、本年9月13日に厚生労働省が示しました平成27年度の医療費の動向によりますと、平成27年度の医療費は約41兆5,000億円と推計しておりまして、前年度に比べて約1.5兆円の増加、医療費の伸び率は3.8%という状況でございます。

 この内容について、厚生労働省では、高額なC型肝炎治療薬の使用が平成27年秋以降ふえたことなどが影響しているのではないかという分析をしているところでございます。
 また、9月28日には、平成26年度の医療費ということで、40兆8,000億円ということで報道発表があったところでございます。

○木下広委員  そこで、やはり年金と医療と介護というのは、社会保障制度の大きな、社会全体の安心・安全を図る大きな事業として、若い方からお年寄りも非常に注目をしているというか、安心・安全な暮らしを考えた場合に、社会保障制度の確立というのは、とにかくしっかりやってもらいたいというのが、私どもにも声を寄せられるところでございます。

 先ほどは、介護事業が、介護保険がやはり毎年毎年ふえているというようなお話もありました。この医療費についての伸び率については、先ほどは前年度に比べて3.8%伸びたということなんですけれども、直近の3年、4年についてはどれぐらいの伸びで推移をしているかというのをもう一度確認させていただきたいと思います。

○佐藤国民健康保険課長  国全体における医療費の伸び率でございます。平成23年度以降の数字で申し上げますと、平成23年度が3.1%、平成24年度が1.7%、平成25年度が2.2%、平成26年度が1.8%、そして平成27年度は3.8%と、おおむね2%から3%程度で推移しております。

 平成26年度につきましては、1.8%と伸び率は鈍化いたしましたが、そのことについては、人口減であるとか、ジェネリック医薬品の使用促進などで伸びが抑えられたというような分析をしていたようでございますが、平成27年度におきましては、先ほど申し上げたように、またさらに上昇しているような状況でございます。やはり高齢化の進展であるとか、医療技術の高度化等による影響というものが大きく、医療費は年々増加傾向にあるということが見えると思います。

○木下広委員  それで、あとは豊島区における医療費の推移ですね。たしか数年前には200億円を超えたというようなあれがあるんですけれども、直近、平成27年の豊島区全体の医療費の推移というのはどうなっているのかお教えいただきたいと思います。


○佐藤国民健康保険課長  本区における医療費の推移でございます。総医療費ベースでございますが、平成23年度から申し上げますと、平成23年度は218億円、平成24年度は219億円、平成25年度は223億円、平成26年度は227億円と、ここまで増加傾向でございました。

 直近平成27年度におきましてはおよそ226億円と、26年度と比べて0.2%の減、約4,000万円の減というような状況でございます。この減少の状況でございますが、どのような理由があるかと言いますと、被保険者数が減少の傾向にあるというようなこと、比較的医療費の低い、特に外国人の方、外国人のお若い方、留学生の加入がふえているというようなことも理由としてあるのではないかなと分析しております。また、さらには、医療費がかかります高齢者の後期高齢者医療制度への移行などによる創出なども多いことから、医療費が減少したのではないかと分析しているところでございます。

○木下広委員  平成27年がちょっと減であったと。いろいろな理由があるわけですね。

 それで、私ども公明党といたしましても、かねてからいわゆるデータヘルスなんかを活用して、要は糖尿病などの重症化に係る医療費のやはり負担が本区にとっては大きいという今までの認識があって、その辺の対策をしっかりとるようにということでお願いをしてまいったところですけれども、区として医療費の適正化に向けて取り組んでこられた姿勢といいますか、また、重症化に対するそういった事業についてお教えいただければと思います。

○佐藤国民健康保険課長  この間の医療費適正化に関する取り組みでございますが、平成27年度におきましては、まず、区といたしまして、国保法に基づく保険事業の実施等に関する指針が改正されたことを受けまして、データヘルス計画の策定に取り組みました。この本年3月に、第1期データヘルス計画として策定をしているところでございます。

 その計画の中でも触れておりますけれども、新規拡充事業として、糖尿病重症化予防等による医療費適正化事業というものを展開いたしました。また、さらには、従来から実施しております後発医薬品の利用促進、ジェネリック医薬品の利用促進、そういったものを拡充に取り組んだところでございます。