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平成20年 決算委員会・都市整備、土木、教育費

2008年10月16日

コミニュティバスの早期実現に全力を!

木下広委員
私の方からも、先程、遠竹委員の方からありました新交通システムの件で一言、意見を述べさせていただきたいと思います。概要については先程のやりとりもありましたし、また本決算委員会でうちの高橋委員の方からも冒頭、総務の款でしたっけ、あそこでもやりとりがありましたので細かいところはいいんですが、1つは、環境都市という面、また新しいまちづくり、また観光の面ということで、池袋一帯でグランドビジョンなんかも出されまして取り組んでいかれる、本当にスタートしたところだと思うんですね。その1つの象徴的なものが、4、5年前から提案をされてましたLRTという環境に配慮した運行システムも使いながらというような、そういう捉え方を私どもはしておるところでございます。それで、今までのこのLRT構想の流れをずっと見てまして、考え方だとか目指す方向性について、これは新しい時代というか、時代に合った、そういうようなご判断、先見の明があるというか、評価できるところなんですけれども、やっぱり現実問題として、なかなか区民の皆さんにご理解をいただくという場合に、環境といっても幅が広いんですね。ごみはあるわ、大気汚染はあるわ、もうそういった意味では緑はあるわ、もう様々な形で環境に配慮したまちづくりという、だからこの環境の取組みというのは非常にそういった意味では幅が広いということもあって、その労力たるや大変なものがあるんじゃないかなという。国の流れ、世の中の流れとしても、ペットボトルのリサイクルだとか、いろいろなリサイクルが言われて久しいんですけれども、ここに来て結構、ペットボトルのリサイクルなんかがある程度、全国的にはやられるようなところがあった。そういうような形で非常に幅の広い環境を目玉とした、なおかつそれを中心としたまちづくりとかということになると、臨場感といいますか、区民の皆さんとの距離といいますか、なかなかこれが難しいところがあると思うんですね。
だから、区民の皆さん方は、まずそのLRT、路面電車はどうなのみたいな、そういうようなことになっちゃうと思うんですけれども、本当はそれは、LRT自体は1つの道具だと先程もおっしゃいましたけれども、1つの道具であって、もっと根本的にはそういう環境に配慮したまちづくりを池袋が他のところに先駆けてモデル的にやっていくんだよという、この辺の啓蒙といいますか、それがやっぱり大事だと僕たちも思ってるんですけれども、この辺についての認識についてはどうなんでしょうか。ちょっとお聞かせ願いたいと思います。

 

増田都市整備部長

私の方から先程ちょっと若干それらについて触れさせていただきましたので、ちょっと私の方からお答えさせていただきます。その認識というのは私どもも同じでございますけれども、まちづくりは、先程、区長も申し上げましたけれども、待っていてもなかなか向こうからやってこないというようなことがございます。ですから、こちらの方から積極的にトライをするという立場で、私どもは取り組んでいるということでございます。そこには、ですが、そのまちづくりそのものは、やはり全体の都市経営ということを考えながら進めなきゃいけませんので、私ども、まちづくりを進める場合は、やはり都市計画的な立場から、その法に沿ってやるという立場も明確に示しながらやらなきゃいけないということだと思います。ですから、そういったことを勘案しながら、この、私、先程ツールみたいなことをお話ししましたけれども、やはり低炭素社会の実現の中身をわかりやすく説明しながら、それからLRTはこういう形でまちづくりにインパクトを与えるし、それから価値あるまちをつくるには、やはり訪れたい、住みたいまちというようなことだけではなくて、豊島区そのものがやはり民間事業者から見ても、魅力あるまちでありませんとなかなか活性化しないというのが現実だろうというふうに思います。そういうふうなことから、やはり魅力あるまちをつくるための1つの考え方であるというふうに思っておりまして、それらを融合させて全体的な環境都市としてのまちづくりに取り組んでいくということでございます。

 

木下広委員

だから、交通の面ももちろんありますし、そういうまちづくりという面もありますし、何か非常に大きな課題の中で新しいまちをつくっていかないとというところで、その辺の大変さはよくわかるんですが、先日、私どもも岡山も一緒に行かせていただいて、あと富山の方にも行って、ちょっと遅ればせながらなんですが、いろいろ勉強させていただきまして、一番感じたのは、やっぱり富山にしろ岡山にしろ、これから広島とか鹿児島の方も行きたいと思いますけれども、それぞれのまちの事情があって、そういう環境の中で、原則ほとんどのまちで、特に富山なんかは市民がもろ手挙げて大賛成だという、富山駅から海に向かう線路をどうするかということになって、市長の方で決意をされて、最初にそういうLRTって市長が決めて説明会行ったときに、説明会会場に市の職員が拍手で迎えられて、とにかく一日でも早くやってくれというところからスタートしたという話も伺っております。 また、議会の方も全会一致で全員協議会の区長の回答から一瀉千里にばっとこういってやったという、その背景としては、やっぱり北陸新幹線の富山駅をどうするかというところ、これは切実な問題として、これは何とかしないといけないというところから始まった、そういうようなところで出てきた1つの案としてのLRT、市長がもう決断をされたわけなんですけれども、そういうような環境の中でやられてた。本当にまち全体がこのLRT、あそこのLRTについて大賛成をしてまちで育てているというような感じがしておりました。
その中のやっぱりLRTを導入したときの一番の売り文句というか、それは、社長さんがおっしゃってたのは、環境というものとまちづくりというものを考えた場合の、運行手段と考えた場合は、そういう説明をすれば皆さん納得していただくし、また鉄道事業者の方も大きく貢献を、助力をしていただいてその事業が成り立ったという話を聞いてまして、まちそれぞれの事情があるんだなというのをよくわかって私どもも帰ってきたところなんですけれども。やっぱり、そういう面では考え方もうちが取り組む、高野区長がおっしゃってる構想については考え方も正しいし、時宜に合った、そういうような判断でしょうけれども、やっぱり一番大事なのは区民の大方の皆さんが賛成していただくということが、これは一番難しいことなんですけれども、そういう機運を時間を経るごとにちゃんと皆さん方に、ああ、やっぱりやった方がいいんじゃないのみたいなところに持っていくところが大変に大事じゃないかなと私どもは思ってるところです。
だから、そういう面でも私どもは数年前から、まあ区長がLRTをやりたい、やりたいという言い方は大変失礼なんですが、そういうようなご提案をされたと、それは最初は僕たちは何なのと思いましたけれども、よくよくいろいろ話を伺っていると将来の環境に強いまちづくりだというようなことで、じゃあ同時に、なかなか環境といっても区民の皆さんにそれは直にはわかりにくいだろうということで、同時に一番身近なすぐ取り組むべき運行手段としてのコミュニティバスも提案をさせていただいて、やっぱりコミュニティバスも推進をしていただきながら、交通体系についても、LRTは時間かかるけれども、もっと身近な交通体系についても、新しい時代の交通体系についても取り組んでますよというようなところがあれば、もっともっとこのLRT構想の理解度も進んでくると思うんですよ。 それが、総務費で高橋委員の方からありましたけれども、昨年の3定で補正予算やったときには21年からモデル的にはやりますと言ったのが、いきなり今回の定例会の区長の所信表明で平成22年からに数字が変わるわけですね。それまで私どもは8月の夏の勉強会、公明党区議団の勉強会でいろんな部から呼んだときにもそういうことは一切聞いてない。また、正副幹事長は時々3階の区長室なんか行っていろいろな打ち合わせなんかも、私が幹事長のときはやらさせていただきましたけれども、私が幹事長のときはコミュニティバスがなかなか難しいんですというような話は一切聞いてないし、今の此島、高橋の時代になってからも、私どもがLRTを進めるに当たっての区民の説明の大きな1つのあれとしてのコミュニティバスのそういう進行状況なんかも一切聞かずに、それで、あんた、あれですよ、定例会でみんながいる前で21年から22年になりましたと、それで高橋委員の質問で11月には全協で説明しますからという副区長の話ありましたけれども、その辺の信頼感ですよ、信頼関係ですよ。非常に残念に思っております。
だから、時間と労力と人をかけてLRTやるのもいいけれども、やるのは僕たちは、これは大事なことだと思うし理解はしますけれども、それに行くまでの段取りとしての身近な交通手段のコミュニティバスのそういった検討の状況だとかそういうのについては、やっぱり時間と人をかけて一生懸命やってもらいたいんですよ。他の区、皆やってるんじゃないですか。それがここに来て国土交通省がどうのこうの言ってきたからって、じゃあそれいつからの話なんですかって話ですよ。全然こっちに説明もなく、いきなり区長の所信表明で22年度からという、その辺の信頼関係といいますか、その辺については私ども非常に残念に思ってますので、LRT構想、またそれを含めた環境のまちづくり、大事な話だと思いますし、また労力のかかる話ですよ、こういうのは、環境なんて目に見えない話ですから。 だけれども、それをやるに当たって、やっぱり私どもの立場からしたら、区民に説明するときに、こういう身近な、豊島区は身近な交通手段も取り組んで真剣に考えてやってますし、ぜひそういうLRTとか新しいまちづくりにもご理解くださいという、そういうやっぱり言い方がこういう状態であればできないでしょう。長いことずっとやってきて、僕たちが途中から、じゃあLRTをやるんであればコミュニティバスみたいな身近な交通手段についても取り組んでくれ、これでいっといていきなりこの本決算委員会になって、国土交通省がいきなりうるさくなってきたんですみたいな話をされたってなかなかこっちとしては納得できるものじゃないですよ、これは。 だから、そういう意味も含めて、私どもとしても環境のまちづくりだとかそういうのはもちろん大事だと思ってますし、それも推進をする立場でおりますけれども、同時に、もっとやること、区民の皆さん方に協力をいただく、理解をいただくための努力をやっぱりいろんな知恵を使ってやっていただきたいという、そういう思いでおりますので、よろしくお願いしたいと思います。

高野区長
私の所信表明でコミュニティバスが21年から22年ということで、これらについては十分に検討して、一日も早く私たちとしてもやりたいという強い思いでいろいろと現場でも調整しました。そういう中で、パブリックコメント等々含め、あるいはいろんな条件の中でいろんなことを検討してきた中で、どうしても22年に延ばさざるを得ないというような形の中であのような所信表明になったわけで、これは全て私の責任でありますけれど、私は着実にやはり本当にコミュニティバスをやる限りは区民の足になり、利用できるような、そしてその費用が無駄にならないようにやっていくということが基本ではないかというようなことで、少し慎重になり過ぎていることは間違いありませんけれど、ただ、今、交通システムについてのいろいろなご示唆いただきました。まさに私もそのとおりだと思っておりまして、コミュニティバスというようなものをまず第一番に考えて、そしてその次にやはりLRTありきというような形の流れだと思っておりまして、何かLRTが全面的に出て、何かコミュニティバス等々についての意義というのが非常に薄いんじゃないかというようなご発言がありました。決してそうじゃありません。私はコミュニティバスができなければLRTも進まないと思ってます。それはもう基本だと思ってます。 今までは豊島区というと、これは非常に交通の地の利のいい、どこ行っても500メートル以内には駅があるというような形でありましたけれど、そういう中でも地下鉄とかいろんな移動機関についてはやはりご不便を十分かけている、しかもいろいろな公共施設等々の連携も非常に悪い、区民が利用するためにもそういうコミュニティバスも必要だというような、それらについて総合的にやはり考えて進めているわけでありますので、私はこのコミュニティバスを一日も早く運行させることによって、さらにはそれに加えてLRTというようなことも考えていく、そして今、環境面、今おっしゃったように人に優しいまちをつくっていくというのが私は基本だと思っておりますし、LRTもグリーン大通りという非常に地の利があるからこそそういう構想も生まれるし、また西口の方でも、今回思い切った駅前のタクシーを排除して本当に大胆な広場をつくっていくことによって、さらに立教大学の緑というようなことも考えたりなんか、そういう意味でのこれからのLRT構想、コミュニティバス、交通システムというのをやっぱり考えていくべきだという、木下委員のおっしゃるような基本的なことは私はずれていないと思っておりますけれど、ただそれに対するいろんな進め方が十分に議会への報告等々も含めて欠けていたのかなと。またそういう点について、我々、決して片手間でやってるつもりはありません。ぜひともやり遂げないけないと思っておりますので、少ない人数でありますけれど、精力的に、積極的に進めていきたいと思っておりますので、考え方としては全く変わりがありませんので、ぜひその辺は、我々の説明不足等々も含めて取り組み方についてのいろいろな状況をお話ししてなかったことに対しては、大変申し訳ないと思いますけれど、今お話ししたとおり、しっかりとやっていきたいと思います。