平成30年決算特別委員会自由質疑 福祉・衛生費10月15日

がん対策・医療用ウイッグ胸部補正用具助成事業

○木下広委員  それでは、私のほうからは、我が会派として力を入れて推進してまいりましたがん対策関連につきまして、ちょっと確認を含めて若干の質疑をさせていただきたいと思います。約10分をめどですね、委員長。

まず、当該の年度、決算年度のがん検診の実績と受診率の推移について、簡単に御説明いただければと思います。

○樫原地域保健課長  がん検診ということでございまして、5がんの検診の平均の受診率ということで、平均の受診率、29年度は18.4%でございます。これは、前年の28年度と比較しますとマイナス0.8ポイントと、若干落ちてございます。また、平成19年度から随分と年々上昇していまして、平成28年度は23区中7位まで上がっていますので、結構、上がり幅はよかったというところでございます。ここのところに来て、ちょっと若干鈍化しているというところでございまして、29年度の順位については、まだ出てないというところでございます。ただ、うちの場合はその他のほかのがんについてもいろいろとやってございますので、さまざまにがんの検診は行っているというところでございます。

○木下広委員  そうですね、豊島区独自でがん対策推進条例というのをつくっていただいて、積極的に区のほうとしても取り組んでいただいていることは、よく承知をしているところです。

そのような関係の中で、豊島区の課題というのは、独自のものがあるとは思うんですけれども、ちょっと豊島の独自のその課題というのをちょっと御発言いただければと思います。

○樫原地域保健課長  よく言われるところでございますけれども、やはり若年の方が多いというのと、高齢者が多いというところ。さらに、かなり外国人の比率も高いというところになってきます。人口流動率が高いというのもまた一つございます。そうなると、やはり今、景気がちょっとよくなっていまして、国保の加入者が年々減っているという中では、いわゆる職域でがんの検診を受ける方がふえてくる、区のほうのがん検診を受ける方が減ってくると。最終的に国全体として見れば、がん検診を受けていただければ職域でも区でもいいんですけれども、ただ職域のほうで受けていただく方については、もう区のほうで追っていけないということがございますので、そういったことも含めまして、なかなかその管理が難しいと、継続した管理だとか保健指導が難しいというのが課題かなというふうに考えてございます。

○木下広委員  そうですね、外国人の方もふえているしということで、できるだけ自治体として情報提供といいますか、その辺の努力は引き続きお願いしたいと思います。

そこで、また、今年度は新たにがんの対策につきまして、結構、取り組んでいただいていると思うんですけれども、その辺のところをちょっと御発言いただければと思います。

○樫原地域保健課長  毎年ちょっとずつ、ちょっとずつですけれどやっているんです。平成30年度は、一番大きく変わったのは、いわゆる5がんの検診を、一遍に受診券を対象者に送ると。前はちょっとずつずらしていたんですけれども、今回は一遍に送ったということと、さらには胃がんと肺がんの検診を一緒に受けられる日をふやしているということ、さらには胃がんの検診につきましては50歳以上ということになりますけれども、いわゆる内視鏡の検査を取り入れまして、これが、なかなか好評でございまして、かなり前年から比べますと予約がかなり多く入っているという状況でございます。

○木下広委員  50歳以上ということで、私もいただきまして、これは、僕は春、自宅に届いたんですけれども、まだちょっとまだ申し込みしてないんです。来年の3月まで大丈夫なんですよね、ちょっとその辺を、確認だけさせてください。

○樫原地域保健課長  一応、これは50歳以上で偶数年齢の方ということで、対象者の方であれば通年大丈夫ということになってございます。

○木下広委員  そういう意味では、内視鏡が入って、胃がんの検診が新たに加わって大きく意識が高まったということでございます。加えまして、昨今のがんの動きを見ていますと、国のほうのがん対策基本法のほうでも、平成28年の基本法の改正の中でも、やはりがんをやっつける以外に、家族とか、がんを罹患された方のいろいろな意味でのフォローというか、環境整備がこれからは望まれているということを伺っております。区として、そういう家族だとかそういった方々への配慮とか取り組みだとか、その辺についてはどういうお考えがあるのか聞かせていただければと思います。

○樫原地域保健課長  済みません、その前に、先ほどの答弁で通年と言いましたけれど、一応、最後は2月ということで、2月末までに申し込んでいただいて。

○木下広委員  あ、2月ですか。

○樫原地域保健課長  はい。最後、ちょっと年度の締めは、ちょっと難しいということでございました。済みません。

それで、この間のいわゆるがん対策基本法の改正によりまして、がん患者が円滑な社会生活を営むための環境整備というのがうたわれてございます。当然のことながら、区としてもそういった形の環境整備に努めなければいけないという中で、やはりそのいわゆる治療だとか予防だとかだけではなくて、その他の例えば福祉ですとか雇用ですとか、そういったことも含めて全体の環境整備をしていかなければいけないというのは常に考えているところでございまして、今後、整備をしていかなければいけない部分、力を入れていかなければいけない部分というふうに考えてございます。

○木下広委員  よく言われることですけれど、死亡率のやはり1位がまだがんで、これからも高齢化がどんどん進みますので、がんに罹患する確率はどんどんまた高くなってくるというのは、一つ現実問題としてあると思います。

でも一方では、やはり20年前、25年前、30年前と比べると、やはりがんに対して結構治療というか、最新の医療の技術がどんどん発達してきているという現状もあって、お医者さんから言わせると、もちろん怖いがんというか、そういうもう末期のがんなんかは手おくれの場合もあるけれども、本当にそういう意味では検診を、もう早期発見をしておけば、本当にそういう意味ではがんも怖くないよというような、そういうようなアドバイスもいただいているところでございます。

そういう意味では、時代に合ったこういう健康施策のうちの、このがん対策については、やはりさらに自治体、私ども豊島区としても、ほかの自治体に先駆けて条例をつくった以上、さらに力を入れて取り組んでいただきたいという思いがしているところでございます。

それで、もう一点は、そのがんに、医療機関一つだけでやるんではなくって、いわゆる多業種連携といいますか、今、医師会さんのほうでもいろいろ努力されていると思うんですけれども、医療機関だとか、薬屋さんだとか、福祉だとか、介護だとか、もういろんな業種の皆さん方との連携をさらにとっていくということも非常に重要になってくるかと思いますので、この辺については、もう既に作業されていると思うんですけれども、ちょっと実情をお教えいただければと思います。

○樫原地域保健課長  いわゆる在宅医療の連携会議というのを今現在、設置をしてございます。年3回ほど会議を持ってございまして、先日もそういった会議の中でかなり、いわゆる3医師会プラス介護ですとか、それからそのソーシャルワーカーも含めて、そういった多業種の方々たちが連携をしながら、なおかつ情報交換をして、入院から退院までではなくて、退院した後の在宅医療、さらにもう一回、入院される場合も含めて、トータルでそれをケアしていこうと。なおかつ、それの中で情報交換をしていこうということで、今、非常に豊島区は全国的にも注目をされているところでございます。

○木下広委員  ぜひ、しっかりとその辺を取り組んでいただきたいと。

最後に、具体的には、ちょっと私の身の回りでちょっとがんを罹患された方が、女性の方で、やはり女性の方、ウイッグとか、あと胸部の補正だとか、やはりそういうような、直接かかわるものではないんですけれども、女性の生き方、がんと、共生していくというと言い方はちょっと変ですけれども、そういうような中で社会参加をしながらやられる方がどんどんふえてくると思いますので、ぜひ、こういうウイッグとか胸部補正だとか、そういったところの支援も前向きに検討いただきまして、対策をとっていただきたいと思います。再度、一般質問でもやりましたけれども、いい答弁をお願いしたいと思います。

○樫原地域保健課長  一般質問でもそういった御指摘をいただきました。我々も先行事例も参考にしながら、今現在、検討しているところでございまして、確かに、いわゆる外見のケアというのも非常に大切なものでございまして、これは本人のケアだけではなくて、家族のケアにもつながるということになると考えてございますので、それにつきましては積極的に考えさせていただこうというふうに今、検討中でございます。