防災震災委員会の視察2日目。9時から、神戸市役所27Fで神戸市消防局予防課真柴司令官から地域防災組織の説明をしていただきました。大震災で閉じ込められた方は160,000件、消防等官が救出した方が約8,000件で、官である消防署の限界と地域住民力の活用について、大震災では、約80%が近隣の方に助けられました。又、当日の朝、火災発生が54件あったが、通常の火災対応可能は、せいぜい5件。大震災を経験し、地域防災組織の必要性を痛感され、市内小学区域を中心に192地域で、防災福祉組織ーBokomiを立ち上げました。震災の教訓から、地域防災資機材の使い方等の訓練をはじめ、地域福祉コミュニティーの造成にも力を入れて、普段からのコミュニティーが、災害時に互いの命を守るーBokomiを、広く世界中に発信しており、自然災害の多い、東南アジアでは、広くBokomiが立ち上げられています。

その後、バスで長田区を視察。鉄人28号広場で消防署長さんから説明を受けました。バスで移動中、真柴さん震災時学生で、被災者の経験がなく、入局してから、署の先輩に当時の事を聞いても、多くの方があまり口を開かない。全く忘れている方もいて、人間は本能的に大変な事を忘れて自己防衛を図ることが、心理学の医者から教えられた事等を話され、胸が痛くなりました。
長田区は靴やケミカルシューズを地場産業として栄え、一時は、全国の70%の生産シェアを占めました。皮肉にもシューズの材料のゴム、ケミカルが大火災の要因の一つとなりました。震災前約12万人の人口が、19年たった現在9万人。山手に比べて、下町情緒の土地柄か、若い方が少なく、高齢化率は、市内で一番高い30%超です。

長田消防署長鍵本さんは、19年前の長田消防署の宿直当番。大震災で、火災が一番被害が大きかった状況のお話しを伺いました。
当時は、火災は、消防署が消すもので、町会や消防団は、消火の心構えが皆無。可搬ポンプが長田区に2台しかなかった。消防水利が耐震化されていなかった。消防として、府県にまたがる、広域支援のルールが全くなかった。やっと3年前の東日本大震災直前にルール化され、スムーズな広域支援ができた。当時の消防署付近の写真には、数キロにわたって近隣府県からの消防車が集まっている様子が写っていますが、実際は指揮系統がなく、場当たり的な対応しか取れなかったそうです。火災発生の原因は、半分が不明。その後の聞き取り調査で、ガス漏れ、通電火災に加え、たき火の原因があり、1月の極寒時、たき火をして暖をとった後、水不足でちゃんと消火できずに、大商店街がまるごと、焼失した事例も話されました。

神戸市では大震災を教訓として、100トン規模の消火水利を行政として200基設置。特筆すべきは、民間ビル建設で600基が設置され、防災の民間活力の重要性を語られました。
長田市場等木造密集地域の不燃化は、災害が発生する前に出来るだけ手を打つことが大事である事を強調されました。
等々、大いに勉強になりました。

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