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平成23年予算特別委員会 全部の補足質疑( 3月 8日)

 

高齢者・障がい者の移動支援の充実を図れ!

 

木下広委員  お疲れさまでございます。私からは高齢者また障害者の移動支援について、社会参加を促進させるということで、お話を伺わせていただきたいと思います。

国際興業のバスの延伸が13日からスタートするということで、私も楽しみにさせていただいているわけですけれども、コミュニティバスについては、一番最初は要町通りからずっと千川通りを越えて南長崎からずっと行くというルートが説明されていまして、私も長崎なので南長崎で乗れると思いながらやっているのですけれども、結局は、やはり大きな車両については本区の道路事情が許されないということもあり、今回の国際興業のバスの延伸を一つのモデルとして、今後検討されていくということだと思うのですが、以前から地域公共交通会議という会議があって、そこでいろいろ、このようなコミュニティバスも含めて議論をされていたと思うのですが、今までの議論の方向性と、今後この地域公共交通会議ではどのような議論が展開されていくのか、わかっている範囲でお答えいただければと思います。

○原島交通対策課長  豊島区の地域公共交通会議につきましては、平成20年にコミュニティバスを検討するという目的で設置をされたものでございます。それから2年間程度、コミュニティバスについて検討してきたわけでございますけれども、今、委員からお話がありましたとおり、なかなか道路事情が許さなくてコミュニティバスを路線として引くことが非常に難しいということで、池07の延伸ということで柱の幾つかを補完できる路線の設定ということで運行が開始する予定となっております。

今後、地域公共交通会議につきましては、来年度も継続をいたしまして、これからは、だれでもが乗るという公共交通ではなくて限定した方、今、委員がお話をいたしました高齢者ですとか、そういった弱者を対象とした移動手段について、どういうことができるのかということも含めて、この会議の中で検討を進めていきたいと考えております。

木下広委員  本当にぜひお願いしたいと思います。豊島区は、ほかの地域に比べては駅の数も多いし、いろんな線が、地下鉄、JR、また都バスも含めると交通の便利はいいとはいうものの、やはり長崎の人たちからすると西武線しかないということもあって、南長崎の人はバスがあるのですけれども、それにしても東西といいますか、いわゆる区民事務所だとか、あっちの方向へ行く足については大変に困っているような状況もあり、また大塚、巣鴨の皆様方、それぞれの地域で移動手段のご要望というのがあると思いますので、現実に即した形でお願いしたいと思います。
やはり、北区だとか文京区で走っているようなミニバスの姿を見ますと、例えば長崎でも大きい道路というのは健康相談所の前の道が結構広いのですけれども、あそこに入る、また出る角を考えると、幾ら小さくしたバスでも無理だというのは地元の人でもわかっておりますので、現実に即したそういう移動手段についてのご検討をぜひ前向きにしていただくということを、時間がかかると思いますけれども、よろしくお願いしたいと思います。

あと1点、障害者の移動手段について相談を受けたものですから、今予算委員会でもほかの委員からもあったと思うのですけれども、やはり切実な問題として、特に知的の障害を持っていらっしゃる方が、買い物だとか水族館はオーケーだけれども、銭湯だとかプールについては行けないという現状があるのです。その辺を確認させていただけますか。

○大須賀中央保健福祉センター所長  移動支援事業は、一応、目的地に行くまでの移動の介助、また目的地でのトイレの付き添い等を含めた待機ですとか見守りが事業内容になっておりまして、待機ということでございますので、水族館またはカラオケ、それから銭湯、プールでも待機という形では利用をいただいてございます。ただ、例えばプールですとかスキー、スケート場等の中での、例えば水着に着替えてプールの中での支援に関わるようなことですとか、スキー、スケートも、やはり靴とかを履きかえて中での支援については本事業の移動に係るという部分には該当しないということで、一応、制約させていただいております。

木下広委員  よくその辺も承知しながら話しているのですけれども、あともう一つ、その目的があります。だから何というか、買い物がよくて、水族館がよくて、なぜプールはだめなの、銭湯はだめなのという、そういう目的についての考え方が一つと、あとは例えば目白の作業所に通われている方が自宅から目白へ行かれて、目白が終わってから例えばプールに行く場合、一旦自宅に戻らないと移動のあれが使えないという現状があると思うのですけれども、もうこれについても、やはり一番いいのは、もう目白からガイドがついて、そのままプールに行ければいいとは思うのですが、その辺の一旦自宅に帰らないといけないという考え方は、やはり今までどおりなのかどうなのか聞かせていただけますか。

○大須賀中央保健福祉センター所長  委員ご指摘のようなご要望について伺っていることは、十分認識してございます。ただ、やはり事業の性格上、居宅からの支援ということになっております関係上、起点、終点を自宅とさせていただいている次第でございます。ただ、そうしたご要望もございますことと、あと障害者自立支援法の改正法が成立しました関係で、新たなサービスも10月に施行される予定でございますので、それにあわせて移動支援事業についても検討はしていきたいと考えてございます。

木下広委員  もう一つ、利用者がおっしゃっているのは、例えば知的でこういうサービスを利用されている方は結構古くからずっと利用されていて、例えば平成15年、16年、17年、大丈夫であったものが途中から使えなくなるというか、やり方が変わるということもあって、一番大きいのがプールの件だとは思うのですけれども、やはりうちの障害者福祉計画にも、より様々な要望に対して今後、諸条件を勘案しながらいろいろな検討を進めていくということがもう書いてあると思いますので、この自立支援法の10月の改正については、今のところ明らかになっているのは、視覚障害者の方については結構、時間だとか、そういったものがあれされるという。では、知的の障害をお持ちの保護者のお身内の方については、視覚障害の方だけがよくて、自分たちのサービスが縮小されるというか、それについてはやはり不公平感が気持ちとして出てくるのも現実だと思いますので、この自立支援法の改正に向けまして、よく利用者の声をとにかく聞いていただいて、やはり社会参加を促進するための自立支援法だと思いますので、今までやっていたサービスについてはできるだけ安全性を確保しながら、だから安全性の確保というのは事業者で保険を掛けてやるということをほかの区でもやっているということも伺っておりますので、その辺の取り組みをぜひお願いしたいと思いまして、よろしくお願いしたいと思います。

○大門保健福祉部長  様々なご質問をいただきまして、またご要望もいただきました。

所長が答弁したとおり、今の制度の中では、とりわけプールのお話が出ていましたけれども、プールについては、要するに、移動支援策として待機について認めておるわけなのです。ただ、水の中に入って一緒に遊んだりといった支援も含めてやっていただければというご要望があるのですけれども、そうなるとやはり、とりわけヘルパーについてはそういった資格もございませんので、事故等の起きた場合の責任の所在とか安全性の確保といった面から、なかなかこれをクリアするのはハードルが高いと思っています。また、移動支援本来の制度の趣旨というのをやはり踏まえないと、今の中ではなかなか難しいと思っております。

ただ一方、ご案内がありましたとおり、今年の10月に向けて視覚障害者のいわゆる同行援護というものが制度化されます。今まで地域支援事業としてやっていた事業を個別給付化がなされますので、それがまだ詳細については明らかではございませんが、4月になれば、その辺も明らかになります。それにあわせて、当区としても、移動支援全体のあり方について、やはり社会参加促進という委員のご指摘にありましたけれども、そういった方向を充実させていかなければいけませんので、トータルでその辺のあり方について考えていきたいと。その中で、どういった形のフォローができるのか改めて検討してまいりたいと考えてございます。