令和 2年決特委員会③ 10月12日区民・福祉・衛生費自由質疑①

【自殺・うつ予防対策】

201012jiyukino

○木下広委員  私のほうからは、自殺・うつ予防対策事業等について、確認を含めて質疑をさせていただきたいと思います。

本区はセーフコミュニティの認証都市として、総合的にそういう心のケアについても先駆的に取り組んでいると思うんですが、この間のゲートキーパーの養成等についての本区の取組みについて、大体の概要をお教えいただきたいと思います。

○村上健康推進課長  ゲートキーパー養成講座に関しましては、令和元年度9回実施し、累計の養成人数は374名となっております。また、昨年度は、区職員側の意識を高める必要性から、新入職員の研修、管理職、図書館職員の研修等に取り入れて実施をしております。

○木下広委員  新任の職員だとか管理職の皆さん方も、ゲートキーパーの講習を受けていただいて、やはりこの心の問題というところで、しっかりと勉強するということは評価をしたいと思います。

また、僕は長崎小学校の地元なもんですから、長崎小学校で毎年、心と健康のそういうのをやってまして、今年はもうやんないんですよね。その辺の、これまでの成果とかも含めて状況をお伺いさせていただきたいと思います。

○大須賀長崎健康相談所長  いつも実行委員会方式で地域の方々、また、事業所の方々と実施させていただいております。まず、長崎小学校のほうに御相談に行ったところ、小学校のほうは実施も検討していただいているところでございましたが、実行委員会の中で、やはり今年度は中止とさせていただいて、来年度に向けて取り組んでいこうというところでございます。

○木下広委員  毎年いろいろな団体が一生懸命やっていただいて、長崎の地元の地域も非常にそういう意味では意識を高く、この事業を見守っているところでございます。

それで、自殺の問題になりますと、特徴的なところで、やはり問題になってるのは、若い方の亡くなる方が多いという、そういうマスコミ報道等もございます。その辺の本区の状況について、改めて掌握しているところでお教えいただければと思います。

○村上健康推進課長  報道等にございました8月の自殺者数が増加しているということかと思いますけれども、豊島区におきましては、今年1月から8月までの警察庁統計から厚生労働省が住所地ベースでまとめたデータによりますと、16名の自殺者となっておりますけれども、昨年度の同じ時期の参考値は37名でございます。ただ、8月におきましては、女性の方が4名のうち3名、20代が2名、男性も1名が20歳未満ということで、若い方が見受けられる状況でございます。

○木下広委員  そういう意味では、社会的にどんどん複雑になってきて、また孤立化が進むという状況の中で、やはり対策をしっかり取っていくということは、行政としても非常に大事になってくるんじゃないかなと思います。

先ほど申し上げましたけども、この自殺対策については、自殺対策基本法という法律の下で、各自治体のほうで計画を立てるということだと思います。本区については、先ほど申し上げましたセーフコミュニティの関係でそういう計画がされているかと思うんですけども、本区の計画については現状どういうものなのか、もう一度お教えいただければと思います。

○村上健康推進課長  セーフコミュニティの自殺・うつ予防対策委員会に関しましては、本年度既に1回実施をしておりまして、年度内にもう一回開催の予定でございます。今年は、東武鉄道や大学の先生方などにも参加いただいて、より現場でコミュニティーを中心として対策が取れるようなことがないかということで話し合わせていただいてもおります。

新しく立ち上がったこととしましては、委員の中でメールをベースに少し検討を進めるということで、最近の報道により自殺に対する懸念が高まっていることから、現在、メールでの聞き取り等も進めております。

○木下広委員  いろいろなツール、道具を使って、独りでもそういう不幸な方々とのネットワークを、コミュニケーションを取っていただいてやっていくということが大事だと思います。

【精神疾患のアウトリーチ】

○木下広委員 あと、本区については、決算参考書のほうには、アウトリーチの事業もしていただいてるということで、これは非常に直接対応するということで評価をしたいと思うんですけれども、このアウトリーチの事業についての実績等について、お話しいただければと思います。

○村上健康推進課長  精神障害の方に対するアウトリーチ事業について御説明いたします。

昨年度から立ち上がりまして、基本的には未治療、治療中断の方々に対して、地域生活定着のために、まず、どういった疾患が背景にあるのか見立てをチームで行い、その上で医療につなげるということを主な目的としております。

チーム編成としましては、保健所の地区担当保健師、地域精神保健相談員、また、雇い上げの精神科の先生にも入っていただきました。昨年度の実績といたしましては、11名の方にアウトリーチの事業を展開しております。本年9月の段階で、10名の方が終了になっておりますけれども、引き続き、検討委員会を定期的に設けまして、新規の方等の検討を行ってまいります。

○木下広委員  精神で入退院されている方を、こうやって細かくアウトリーチで誰一人取り残さないというSDGsの精神かと思います。

私ども公明党といたしましても、この夏に自殺者が増えたというマスコミ報道等も含めて、国のほうに対しまして、さらなる対策を申入れしたところでございます。その中で、オーストラリアとかアメリカのほうで、市民向けのプログラムの中に、メンタルヘルスファーストエイドという、MHFAという2007年から始まった体験型の学習だそうなんですけれども、これが結構オーストラリア、アメリカ、イギリス等で有効であるというところから、こういう多角的な角度から精神の、また、鬱の方だとか、そういう方々の対策を取っていただくということを要望させていただきました。

また、本区にとっては、やはりセーフコミュニティの認証ということで、本当にいろいろな団体ともう早くからいろいろ協議を重ねて対策を取っているということも、本当にすばらしいことだと思いますので、そういう対策を取っていただくことを重ねてお願いを申し上げまして、私からの質問とさせていただきます。