平成25年決算特別委員会 清掃・都市整備・土木費(10月11日)

サービスつき高齢者住宅

○木下広委員  御配慮、ありがとうございます。私のほうからは住宅施策の中で、高齢者の方が長く豊島区の中に住んでいただくということで、サービスつき高齢者住宅が結構私どもとしても、公明区議団としても住宅施策として、さまざまな形で要望してきた中で、期待を持てるところの住宅政策として今後とも推進してもらいたいと思うんですが、東京都においても、26年までの目標を6,000から1万戸に引き上げてのサービスつき高齢者住宅についても注目をしていると伺っております。

 現状の区内におけるサービスつき高齢者住宅の整備状況をまず御答弁いただきたいと思います。

○三沢住宅課長  ただいま豊島区内におきましては、2件のサービスつき高齢者向け住宅が建設、着工しております。先行しておりますのが、場所としましては椎名町駅南口側の駅の真ん前になりますが、こちらに規模で申し上げますと、12階建て35戸といったものが建設中でございまして、入居開始時期が平成26年度2月頭というふうに当初聞いておりましたが、実際には1カ月ほどおくれまして3月初旬から入居開始になる見込みだというふうに業者のほうからは聞いております。

 もう一件につきましては、東池袋五丁目になりますけれども、こちらの規模としましては7階建て、51戸の住宅が平成26年の12月の初旬に竣工する予定で、竣工後間もなく入居者を募集開始するというふうに聞いております。

 こちら2つの住宅、さつき住宅ともに、タイプとしては医療介護確保型というものがつくられる予定となっております。

○木下広委員  そこで、区内で準備されているところは、国と東京都の補助の中でつくられるということで、もう1つの種類として、近隣居住推進型という国と東京都と、そして区が、地元の自治体が絡む、そのサービスつき住宅があるとは思うんですが、この辺も含めて23区の中でもいろいろこのさつき住宅については、いろいろな考え方だとか状況があるとは思うんですが、その辺の23区の状況を簡単に御説明いただければと思います。

○三沢住宅課長  こちらのサービスつき高齢者向け住宅につきましては、都道府県単位で登録することになってございます。東京都の場合につきましては、福祉保健財団がその機能を担いまして、こちらのホームページを見ましたところ、8月の時点の数字でございますけれども、23区内には4,000戸ほど建設ないしは建設中といった物件が登録されております。ただ、4,000戸あるんですけれども、5つに分けたブロックの中、かなり実は偏在しておりまして、一番多いのが5ブロックでございまして、この5ブロックだけで全体の33%、失礼いたしました。ごめんなさい、47.9%です。その5ブロックの中でも、特定の1区に30%ほど偏在して建てられているという状況がございます。

 逆に一番少ないブロックが1ブロック、こちらが2.9%、23区の中でもかなりさつき住宅の建設が偏在している。これはとりもなおさず、地価が安いところにどうしても建設が集中してしまうといったことが見てとれると思います。

○木下広委員  この同意基準というのが結構星といいますか、それになるということと伺っております。足立区が大変にウエートを占めているということで、この同意基準の詳細について、いろいろ私どもも伺っておるのですけれども、改めて御説明をいただければと思います。

○三沢住宅課長  こちらの医療介護確保型、ないしは近隣居住推進型、いずれにしましても、地元自治体の建設に対する意向、ないしは条件をつけて構わないというふうなことが東京都のほうから事前に示されました。これを逆に、地元の意向をうまく使ってもらうための条件としまして、本区では5つの要件を定めております。

 1つには、地元枠の設定ですけれども、基本的な募集開始時には、地元豊島区民のために募集をかけること。ただし、募集開始から1カ月以上たっても空き家の場合には、区民以外でも募集、入居させることは可能だという内容にしています。2つ目には、1棟当たりの住戸数を、5戸以上にすること。これは東京都の基準と合わせたものでございます。

 3つ目には、建築紛争予防としまして、建築に当たっては近隣関係住民に対し、説明会を開催するなど十分な説明をすること、4つ目と5つ目が本区特有の事情といいますか、実情を踏まえた要望として設定しているものですけれども、木密地域の改善に伴う従前居住者を、立ち退きを余儀なくされた従前居住者がいた場合には、入居を希望する場合には優先的に入居させることといったことを要件の中に入れてございます。

 ただ、優先的に入居させるとしましても、さつき住宅、決して安い高齢者向け住宅ではございません。家賃のほかにサービス費でありますとか共益費、こういったものをもろもろ入れますと、やはり20万前後、月額ですね、それぐらいの負担が発生しますので、そういう優先入居枠が用意されても入れないということが想定されますので、家賃そのものをぐっと押さえるような形で低廉家賃住戸を設定するようにという条件もつけております。具体的には7万円前後、幅としまして6.5万以上7.4万円のうちでということで、7万円前後の月額家賃にするようにということで、これにサービス費と共益費が加算されますが、ほかの通常のさつき住宅の相場家賃よりはかなり低目の設定にしております。これが特色でございます。

 ○木下広委員  本当にいい話だとは思うんですけれども、実際に高優賃だとか、そういう住宅があるわけで、その辺のところの家賃の助成の適用について、済みません、もう少し詳しく教えていただけますか。

○三沢住宅課長  わかりやすく既存の似たような住宅としまして、区内に今4カ所、高優賃といった住宅があるのですが、これを事例として御説明申し上げますと、現在この4物件で85戸、高優賃を提供しているところですが、ことしの8月現在、85戸が入居されております。

 この83戸中、家賃助成をかけている物件が80戸となっておりまして、1戸当たり最大限4万円の家賃助成を行っております。それらをこの80戸を平均しますと大体ですけれども、月額約3.7万円の家賃助成をしておりまして、このうち区の実質的な補助金としましては約1万円、毎月1万円の家賃助成をかけておりますので、さつき住宅を建設いたしましてもほぼ似たような内容の家賃助成をかけることになるだろうと想定しております。

○木下広委員  いつも発言を封じられるから、初日から発言中止のボタンを押されるから。さつき、うまくすれば月額3.7万円ぐらいのそういう家賃ということで、本当にそういう意味では、高齢者の住宅として、非常にいい住宅の政策だなと思いますので、ぜひ進めていただきたいということは考えているのですけれども、具体的に今後どれぐらいの供給を考えていらっしゃるのか、政策として、今後の政策についてどうお考えなのかお伺いいたします。

○三沢住宅課長  既存の高優賃とこれから供給促進を目指していくさつき住宅を合わせまして、東京都の表現ではケアつき住まいと呼んでいるのですが、私どもも今策定中の住宅マスタープランの改定の中で、ケアつき住まいをどのぐらいの供給数を設定するかといったことを御審議いただきながら具体的な数値目標を定めていきたいと考えております。

○木下広委員  同意基準の中に木密だとか、居住環境だとか、豊島区独自のそういう要件も入れながら進めていく高齢者の住宅施策でございますので、私どもは大いに期待をさせていただいています。どんどん高齢化が進んで、特にひとり暮らしの高齢者の数が多いというのが本区の特徴ですので、そういう意味では、住宅政策はなかなか難しいところがあると思うんですけれども、できる限りのところで努力していただければということを申し上げまして終わります。