平成25年決算委員会 文化商工・教育費(10月15日)

幼稚園・支援が必要な児童対策

○木下広委員 もう1つは、学校に入る就学前の幼稚園も、よくあるケースで、私立の幼稚園に一たん入ったんですけど、余りに大きな声を出したり、周りとの協調ができないということで退園を余儀なくされて、区立の幼稚園にいらっしゃる方がふえていると思うのですけども、その幼稚園、区立幼稚園にそういう私立幼稚園から、そういう経緯はあれとしても、現在の区立幼稚園の子どもさんで、そういう支援が必要な方の状況というのはどうなっているのか、ちょっと教えていただければと思います。

○井上学校運営課長  区立幼稚園で現在、特別な支援を要する園児の方は今年度で18名いらっしゃいます。

○木下広委員  徐々にふえつつあると僕たちは認識をしていますし、関係の方からもそういうような話を聞いているのですけれども、その辺はどうでしょうかね。推移は。

○井上学校運営課長  徐々にふえているというふうに認識はございます。平成21年度から申し上げますと11名、22年度に15名、23年度に25名、そして24年度は、実は30名でございました。昨年に比べますと、ことし18名と先ほど申し上げましたけども、人数的には少なくカウントしてございます。ただ、24年度のときには、今年度に比べますと、特別な支援を要する程度がことしほど重くない方もカウントしていたところがあります。

実は、昨年から幼稚園につきましても就園についての相談会というのを実施いたしました。非常に窮状しているところから組織的な対応をするということで、昨年から始めました。そういうところで3園の、その特別な支援を要するお子さんに対する見方をある程度基準的なものを同じようにしてまいりました。その結果、今年度は18という形で少なくなっておりますけれども、印象としてはふえているというふうに感じてございます。

○木下広委員  現実問題としては、豊島区立の幼稚園側がそういう方々を、受け入れの枠を外して対応してくださっているということで、その辺については本当に高く評価するところですけれども、たくさんのそういう子どもさんたちが入ってきたら、それにかかわる人と経費も物理的にかかってくるというような現状だと思うんですね。

関係者の方から伺ったのですけども、子どもを幼稚園の現場の中で、そういうひどい方がふえているという現状だとか、もう1人、2人、人がいると、どこに行くにも、トイレに行くだけでも人が必要になるとかということが現状もあるそうなので、その辺のところ、財政的にも大変に厳しい状況はわかるんですけども、預かった以上は、それなりの対応をしっかりとっていただいて、発達障害だとか要支援の方、支援が必要な方々というのはこれからふえてくると思いますので、その辺のところをいろいろ考えながら、就園相談も24年から、本当にスタートしたばかりだと思いますので、経験を踏まえながら、いい対策をどんどんとっていただくようにお願いをしたいと思います。

○三田教育長  特別支援教育、平成18年にスタートしましてから、今の指摘の幼稚園、これは私ども、私立幼稚園ともいろいろと話し合いを年間通してやっているのですけれども、十分私立のほうはこうした体制がとれないということから、今のようなケースが多くなっているのかなと。通常学級の発症率に対して、幼稚園の場合3倍ということですので、どういう厳しい状況かというのは御案内のとおりの状況で、現場も大変悩んでいるということでございます。

そこで、私どもは3点ほど当面の対策として対応しておりまして、平成24年の12月から区立幼稚園の相談会を始めて、要支援幼児の実態把握に努めているということでございます。特に、配慮事項は十分各園で協議して、教育委員会ともよく協議して、保護者に理解を得るような、そういう努力をしていきましょう。

それから、2つ目は、幼稚園のほうにスクールカウンセラーを、日数をふやして派遣するようにしました。これでかなり幼稚園の先生方も、保護者のほうも、どういうふうに対応していったらいいかということを少しずつ御理解が進んでいると。それから、あわせて記録を幼稚園のほうでもできるだけとるようにしているということから、そうした力になるような動きが出てきたと。

それから、教育センターでは。うきうきグループという形で、メンバー、集団構成でカウンセラーとかさまざまな関係者が入って、各幼稚園を回るようにして支援に当たっているということでございます。

今後もいろいろな人の配置の問題とか、いろいろ悩ましいことはあるのですけれども、子どもたちの立場に立って、これらについて改善を進めてまいりたいと思っております。