平成25年決算特別委員会 全部の補足質疑 (10月18日)

新ホール・区有財産の活用について

○木下広委員  おはようございます。款別のときにも申し上げましたけれども、私ども公明党は、この決算に向けて8月の終わりから、各部長に取りまとめていただいて、資料だとかそういう勉強会を開催させていただいていまして、本当に貴重な時間を割いていただきました理事者の皆様方に心から感謝を申し上げます。

 いよいよ全部の補足質疑ということで、あとは意見開陳を待つのみということで、最後の実質的な審議でございますので、当面する区政の重要な課題の件だとか、また、公明党としてのスタンスを明らかにする必要もあるということで、私からは新ホール絡みについて、新庁舎及び現庁舎の跡地の活用等について、若干確認もしながら伺わせていただきたいと思います。

 総括質疑の冒頭で申し上げましたけれども、私ども公明党は、来年結党50周年を迎えると。その3年前に公明政治連盟という団体からスタートしたんですけれども、公明政治連盟は、我が豊島公会堂でスタートして、そこでの創立者の永遠の指針として、大衆とともに歩み、大衆とともに語りとかという、大衆とともにという、そういうところからスタートした。そういう意味では、もう本当に公明党としては、思い入れのある土地で私どもは議員活動しているということも申し上げさせていただきまして、それがいよいよ新庁舎の建設に合わせまして、公会堂を新たな形で、新しい時代の区民サービス、また、文化の発信拠点としていくということで、その都度その都度、理事者の皆様方から御協力、情報もいただいています。まずそもそもこれ、公会堂というのは昭和27年11月オープンということで、その公会堂建設に当たっては、税金だけではなくて、多くの区民の寄附をいただいて建てられたと伺っております。銘板見ると書いてありましたね。金幾らとあって本当にまちでよく見る名字の方、うちだったら足立さんだったり、田島さんだとか、そういった名前がばっと並んでいて、昔から区に貢献されている方というのはよくわかるのですけれども、大体その建設費のどれぐらいが区民の浄財というか、寄附でやったのかというのは、割合とかはわかりますか。

○八巻文化デザイン課長  御案内の件でございます。当時、昭和27年11月1日に公会堂がオープンいたしました。このときに、寄附金が1,298万2,980円ということで、全体の総額のうちの17%を寄附金で賄ったという形でございます。

○木下広委員  そういう意味では、本当に区民も一緒になって公会堂をつくられたという区民の思い入れもあるということです。

 しかしながら、60年たって、この前も地域安全区民大会、2階で僕、見ていたんですけれども、天井なんかぼろぼろで、雨漏りがしているのが明らかになって、もう限界に来ているなというのはだれでもわかるとは思うんです。それでその公会堂を新ホールにするということで、10月8日には組織だとか、新ホールの整備、さらには経費の見通しなどについても御説明をいただいて、これから区民への説明に入るとは思うんです。また、私どもも詳細を議論していくところになると思うんですけれども、まず、こういう新ホールを整備する目的というのを再度ちょっと確認させていただきたいと思います。

 新庁舎の話が出て、現庁舎地と公会堂の土地の定期借地権を財源として新庁舎を建てるという、最初聞いたときは信じられないような、こんなうまい話があるのかなと思ってやっていましたけれど、そのスタート当初は、公会堂の新しいところというのは、具体的にはなっていなかったと思うんですけれども、ここにきて約50億か、50億を分けて、新たな新ホールを作る、公会堂をリニューアルするということの目的とか意義を何度も議論はされて聞いているんですけれども、なかなかちょっとにぎわいとか言われても、目に見えるものではないんでわからないところがあるので、大事な決算議会に、もう一度その辺を確認させていただきたいと思います。

○八巻文化デザイン課長  池袋駅は、有数のターミナル駅であり、また副都心線の開通によりまして、横浜から直通で乗り入れることになりました。利便性が飛躍的に向上いたしましたこのチャンスを生かしたいということ。また、800万人の埼玉県民のうち100万人が池袋を通過しているというデータがございます。こうした利便性のいい池袋を生かしていく、それをまちづくりに生かしていきたいという思いでございます。

 また、池袋はきさくで、そして気楽に立ち寄れる、楽しめる、また、多様な文化を受け入れるDNAがございます。これは、もう皆さん御承知のとおり、アトリエ村、多くの芸術家が集った、そうしたDNAを持っていますので、こういった形でまちを変貌させる要素が集積していると考えております。

 こういった千載一遇のチャンスを生かしまして、安全・安心なまちで文化を堪能できる。また、にぎわいの創出、回遊性、まちをつくっていくというところのイメージアップをこの公会堂によって図りたいというような形でございますので、新ホールによって公会堂に新しい使命を吹き込むという形で整備していきたいと考えております。

○木下広委員  それで、今の公会堂がちょうど大体800席で60年間大体使われてきて、使う人も大体決まっていると思うんですね。今回の新ホールの計画が1,355席という大きな席数になっているんですけれども、その800から1,355まで上げた理由ですね。ちょっとその辺をもう一度、何遍も答弁していると思いますけれど、お願いします。

○八巻文化デザイン課長  まずは成人式を実施したいということ。また、小学校の連合行事で1学年が集える座席数が1,200以上という形になっておりますので、それは確保したいということ。また、池袋周辺には座席数が1,000以上の規模の多目的ホールがございません。一定程度の多目的ホールがなく、にぎわいを創出するためには、興行利用を促進して、稼働率をできるだけ100%に近づける必要がございます。

 この間、専門家へのヒアリングを数重ねてきました。興行利用を進めるためには、やはり1,300ぐらいの席は必要であるというのが、大まかな一致した意見であったというふうに考えてございます。

 ○木下広委員  その辺が価値を高めたいという、大きなその方向性はわかるんですけれども、専門家とか言われても、僕たち余り知っている人いないので、演劇家とか、専門家というのはどういう方の御意見を伺っているんですか。

○八巻文化デザイン課長  主に区にかかわってくださっています演劇、バレエ、オペラ、それから音楽、それから伝統芸能の専門にやっているそれぞれの分野の専門家、また演劇評論家、それから芸術監督、プロモーター、さまざまな分野からお話をお聞きして、13回ぐらいにわたりお話をお聞きしました。

○木下広委員  だから、新しいホールをつくるに当たって、そういう人たちの意見を参考にしてやるのはいいんです。けれども、1つ僕が不思議なのは、平成17年でしたっけ、時習小学校を売却して、帝京大学で御購入をいただいて、そういう提案をされたときに、時習小学校、たしか110年から120年ぐらいの歴史があって、たしか長崎小学校より古いぐらい、本当に区内で古い学校の敷地を、お金にするのかということで、それは大変な議論だったわけさ。垣内議員だとか、渡辺議員だとかも大反対だし、僕なんかもちょうどPTAの中P連の役員をやっていたのかな。自分の学校が銭のためになくなって、処分されるなんていったら、それはOBとか、そういった方々の思いというのはもう大変だったと思うんですけれども、結果的には平成帝京大学という本当にすばらしい教育機関にお買い上げていただいて、今幸せな状態だとは思うんですけれども、ちょっと文句言いたいのは、そのときに、公会堂と一緒ぐらいの人数の集会施設も1つできますよみたいな説明が議会にあったと思うんだよね。公会堂と一緒ぐらいの1,000名前後の新しい人が集まるところもやって、区民にも開放しますみたいな話があって。だから、ここにいらっしゃる理事者でそれを覚えているのは何割ぐらいかというとあれなんだけれども。

では、実際問題、去年、帝京平成大学の冲永ホールで区が使った回数は何回なのかというのをちょっと教えていただけますか。

○齋藤文化観光課長  帝京平成大学とは、豊島区とで沖永記念ホールの地域利用に関する協定というの平成20年度に結んでおります。その当時、ホールとか施設を担当していたのが文化観光課でございますので、私から答弁させていただきます。

平成24年度に限って申し上げますと、年間の利用は54回ございました。学会とかシンポジウムの利用等を含めてでございますが、そのうちの豊島区の利用は1件でございます。中身は地域安全大会1件でございます。

○木下広委員  ということは、54回しか使われていないわけで、あとはあいているんでしょう、あそこ。どうなの。

○齋藤文化観光課長  帝京平成大学の冲永ホールの利用でございますが、大学のホールということで、大学の授業が優先となっております。大学の授業が優先ということになっておりまして、余り余裕がないと当初から聞いております。

○木下広委員  54回と言って、余り余裕がないとか言われると、僕の頭の回転が悪いんでよくわかんない。要は何が言いたいかというと、時習小学校を売却するときに、この教育機関だと、マンションだとか住宅とか違って、ちゃんとしたそういう教育分野のところに買っていただけます。そのときに、要するに区民に開放する、そういう集会施設もつくりますという説明が絶対あったと思うんですよ。

実際問題スタートしたら、たしか高いんでしょう。公会堂は1日10万だけれど、沖永ホールは50万とか60万とか値段があって、それは売って、無効になったんだからそれはしようがないんだけれど。だけれど、言った以上は、政策としてやっぱり誘導する努力をやるのが皆さん方ではないの。1回なんていうのは、平成17年に売却したのか、ということは15年、16年に僕たち説明聞いた人のは。それできのう、だれが所管して、冲永ホールの貸し出しとかそういうのをやっているかといったら、担当している部署がありませんだとか、どこかそういう窓口になっている部署はあるの。

○齋藤文化観光課長  今、取りまとめの窓口は文化観光課になっております。

○木下広委員  では、僕が聞いた部長が知らなかったんだな、それね。それはいいんだけれど、やっぱり区として、約束したことは守ってもらいたいって。お金は高いけれども、だけれど、これぐらいの値段ですけれども、ここもありますみたいな誘導しないと、時習小学校の地元の人に失礼ではないか、1回なんていうのは。

そういうことがあるから、今回の公会堂に対しても僕たちはすごい思い入れがあるわけですよ。それを1,355席で、文化が香る何とかかんとか、それはいい。だけれど、やっぱりそういう庶民の思いとか、そういうのというのは、行政として大事にしてもらいたい。そんな銘板1つつけて、時習小学校あれでしたみたいなところで、あと代がかわって、課長と部長がかわって、何かかわって、今では使いたい人は使ってくださいみたいな声もかからない状態だったら、やっぱりまずいんではないですかと。二度とこういうことは新ホールではやってもらいたくないと言うから、こういう大きな声を上げて言っているところなんです。

それで、木下広、言葉遣いが荒いんで、小倉秀雄先輩から、あんた言いたいことがあったら、腹六分目で言いなさいよっていつも言われているんですけれど、六分目ちょっと超えましたね、済みません。

それで、実際問題、庁舎も立ち上がっていて、いよいよ現庁舎地をお金にかえてやるという段階、もう本当に現実味を帯びてきて、いろいろ社会状況も変わってくるわけでしょう。土地も下がっているし、周りの家賃も下がっているから、17年、18年当時考えていた考え方から大分、何遍も言いますけれど、区民の皆様方には、区民の負担なく新しい庁舎をつくりますというのが今回の新庁舎の区民への大きな約束だと僕は思うんです。水島副区長なんかは、ゼロとは言っていませんよとは言うんだけれど、それは通じないって。

かといって、区民センターにしても、公会堂にしても、築何年もたっていて、ある程度改築をしないといけないという現実もあって、具体的にこの新庁舎を含めたそういった計画がこれからどんどんどんどんやっていくと思うんです。だから、説明責任をしっかり果たすのは当然のことながら、やっぱり約束したことはしっかり守るという基本的なスタンスだけは時習小学校のようなことのないように僕はやってもらいたいというのが1つ。

もう1つは、うちの会派から文化商工費の中で、西山委員が子どもの文化体験プログラムで子どもさんたちに文化を教えることは大事だと質疑しました。やっぱり文化というのは大事だと思うんです。文化というのは心を耕すという意味で、中島委員長が一般質問でやって、何かかたいことを言っているなと思っていましたけれど、区長からも時間がかかって、すぐには結果が出ないということもあると思うんですけれども、本当にそういう意味では、歴史があって、思い入れのあるところを本当に新しく文化の発信として、新しい時代のそういうものにしていくということについては、やっぱりそれ相当の決意、臨んでいっていただきたいと思うんです。