平成28年決特  木下 9月30日福祉・衛生費

成年後見制度

○木下広委員  私からは、高齢社会がどんどん進んでまいりまして、ひとり暮らしでありますとか、また家族とかと離れた高齢者の皆さん方が財産があったり、そういった方々の財産の管理だとか、そういういわゆる成年後見制度などについて確認をさせていただきたいと思います。

 僕の周りでも結構この1、2年でそういうケースがふえていまして、早くこういう制度を利用していれば、周りの方が本当に安心できたというようなケースがあったものですから、まず、認知症などの高齢者もどんどん増加してきておりますので、成年後見制度の基本的な制度の簡単なところから御答弁をいただきたいと思います。

○渡邉高齢者福祉課長  成年後見制度でございますけれども、今、委員おっしゃられましたように、認知症ですとか、また障害があって判断能力が非常に低下をしているような、不十分な方々に日常の生活支援を法的に支援する仕組みということでございまして、具体的には財産管理ですとか、介護サービスの利用契約など、そういうものを行っていただくような形になっております。

 また、制度を利用するときには、本人や家族が申し立てを行いまして、家庭裁判所が後見人などを選ぶというようなものでございます。

 また、本人や家族の申し立てができない場合は、区長がかわって申し立てを行うというような制度になってございます。

○木下広委員  そうなんですよね。本人、またお身内からのそういう申し立てができない場合は、区長がかわって申し立てをするというような制度ということで、実際、この申し立ての件数については、どういうような推移になっているのかお伺いいたします。

○渡邉高齢者福祉課長  件数でございますけれども、平成27年1月から12月の全国の件数が家庭裁判所の統計で出ておりまして、そこの申立件数につきましては、全体で3万4,782件になってございます。

 区内で申し上げますと、平成27年度につきましては22件となってございまして、その内訳ではございますけれども、男性が6件、女性が16件、年齢別でございますけれども、70代が4件、80代が16件、90代が2件というような内容になってございます。

○木下広委員  実際の数字をお答えいただいたんですけれども、ここまで高齢社会がどんどん進んでいるのに、なかなか利用をされている数が少ないという印象があるんですけれども、この辺についてはどういうような認識を持っていらっしゃるのか、その辺をお答えいただきたいと思います。

○渡邉高齢者福祉課長  理由についてさまざまあるかと思いますが、まず申し立ての制度、手続自体が非常に煩雑でわかりにくいというようなことがあるかと思います。また、申立時にかかる費用の問題ですとか、後見人の報酬がなかなか見込めないとか、適当な後見人が見つからないなど、さまざまな理由が考えられると思ってございます。

○木下広委員  確かにお話を伺いますと、手続が結構ややこしいとか、そういったところも利用された方といいますか、御相談に行って説明を受けたときに、大変に面倒くさいなというようなことを言う方が私どものところにも多くいるんですけれども。

 しかしながら、やはり本当にそういう意味では判断ができなくなったような高齢者のための財産をやっていくという意味では、社会的に重要な制度だと思いますので、やはり行政として、そういうPRといいますか、この制度は、こういうのがあって、こういうふうな形で、どこに御相談してくださいみたいなPRの方法については、どういうような形でやっていらっしゃるのか、その辺を確認させてください。

○渡邉高齢者福祉課長  PRでございますけども、なかなかわかりづらいということもございまして、区でパンフレットを作成もしておりますが、実際には社協と一緒になって取り組んでいるところでございます。

 例えば区民の方がすぐに、一番身近な高齢者総合相談センターに相談に来て、そこからつなげられるようにというような形でのパンフレットを一緒に作成をしたりとか、また、地域の中で、例えば民生委員さんですとか、そういう方たちに個別にPRをさせていただいたりとか、そういうようないろいろな形でパンフレット、また口コミ等も含めて紹介をしてもらっているようなところでございます。

 その効果がありまして、最近はいろいろな形で高齢者総合相談センターにこのようなお問い合わせをいただくことも多く入っているということでございます。

○木下広委員  まず、そういう行政でできるところのPRについては、さらにいろいろ関係者に力を入れて推進をしていただきたいというのが1つ。