平成30年決算特別委員会 文化商工・教育費 木下発言(10月18日)

地域の文化トキワ荘マンガミュージアム・長崎獅子支援

○木下広委員  お疲れさまでございます。若い課長さんの宮本さんとか、星野さんが本当に一生懸命答えている姿は、やっぱり優秀な方がふえているなということで、頼もしく見させていただきました。

私のほうからは、文化資源だとか、そういったものについて、若干触れさせていただきたいと思います。

当該年度では鈴木信太郎記念館が鳴り物入りで整備が終わって、約2億円ぐらいでしたか、経費は。この春、スタートしたと思うんですけども、オープンしてからの現状はどう認識をされているのか、まずお願いいたします。

○渡邉文化デザイン課長  鈴木信太郎記念館でございますが、この3月28日にオープンをいたしまして、現在順調に運営をしているところでございます。現在の来館者数でいきますと、8月現在で約8,500名ほど来ていただいているということでございまして、特に5月につきましては、西口まちかど回遊美術館の関係で、JR等が駅からハイキングという企画をしていただきました関係で、非常に多くの方に来ていただきました。ただし、夏は、ことしは非常に暑い時期でございましたので、来館者数が少し減っているというところはございます。

○木下広委員  あんまりこれは目立たないところだったものですから、どうなのかなと思っていたんですけども、8,500名ということで、しっかり順調にスタートし出したなと。長い目で見ていただいて、いろいろな学校だとか、教育機関だとか、いろんなところに地味に宣伝していただきながら、せっかく税金投入したわけですので、しっかりとした成果を今後も出せるようにお願いをしたいと思います。

あとはトキワ荘の関連について、いよいよ今週、説明会があって、年内には工事も開始をするということで、課題はいろいろあるとは思うんですけども、ただ、一つ、地元からすると、今まで夏祭りだとか、ゲートボールだとか、いろいろ使っていた方々については、これはやっぱりしっかりと工事中の対応をしてもらいたいと思うんですけども、その辺のお話はどうなっているのか、それだけちょっとお願いいたします。

○小椋マンガ・アニメ活用担当課長  トキワ荘の再現施設を、南長崎花咲公園の中に設置するということで、ミュージアムを整備する部分、そちらにつきましては、今ある公園のスペースが減少してしまうといったことになっております。その部分を代替する用地として、引き続き代替用地を確保するというようなことで努めております。また、工事期間中につきましては、今、南長崎花咲公園の北側の現在コインパーキングのところがございますけれども、現在そちらのほうもミュージアムの用地としての活用ができるようにということで準備を進めておりまして、そちらの活用できる状況になりましたら、その工事期間中にもそのスペースも使う等をして、地域の皆様のイベント等には差しさわりがないような形にできればというふうに考えております。

○木下広委員  この区役所の庁舎も一緒で、建つ前は、どういうふうになるのかというのが、今後工事が始まって、実際再現の建物が出てくるとやっぱり地元からしても、親近感も湧いてくると思いますので、その辺のところは、特に地元については、丁寧にしていただくということが大事だと思いますので、今度の土曜日にも説明会がありますけれども、よろしくお願いしたいと思います。

あと、それ以外に、地元が椎名町ということで、長崎の獅子舞だとか、そういうトキワ荘に近いところで、本当に椎名町の地域の文化として、また相乗効果で盛り上げていっていただきたいという、そういう地域の御要望がございます。

それで、1点、長崎獅子舞については、平成の初めごろに無形民俗文化財ということで指定されたと思うんですけども、この辺の流れについて、今どういう流れになっているのか、ちょっとお願いいたします。

○佐々木庶務課長  委員御指摘のとおり、長崎獅子舞でございますが、区の無形民俗文化財でございます。平成4年の11月に文化財として指定をしております。

○木下広委員  それで、この獅子頭とか、衣装が結構意味があって、重いというか、要するにそれは歴史的なすごい価値があるということで、この辺の獅子頭の衣装、獅子頭だとか、その辺の伝承については、区としてはどう認識をされているのか、お願いいたします。

○佐々木庶務課長  長崎獅子舞の獅子頭、また、衣装でございますが、区の有形文化財として、指定をしてございます。一般的には、無形文化財に使用している衣装などにつきましては、無形文化財を伝承するための消耗品ということで、文化財として扱われることはないことが多いのですけれども、長崎獅子舞につきましては、この獅子頭や衣装につきましては、明治時代に制作されたということが明らかになっておりまして、獅子舞同様に、平成4年11月に有形文化財として指定をしてございます。

○木下広委員  そういうことで、平成の初めごろから、区のほうもそのような形でやっていただいて、実際問題、地域の広がりといいますか、伝承を長崎小学校の生徒、昔の真和中学校の生徒さんだとか、いろいろ子どもたちを中心にやられたと思うんですけども、その辺の伝承については、行政としてはどう認識をされているのか、ちょっとお願いいたします。

○佐々木庶務課長  委員も御存じのとおり、今お話のありました長崎小学校、また、富士見台小学校で地域の方が獅子踊りを伝えるために、踊りの指導に行っております。その指導した成果を長崎獅子の行列の際に披露しておるという状況でございます。

○木下広委員  そうなんですね。70歳前後の方々が若いときには、もう40人、50人で毎年その5月になると町々に行って、獅子を舞って、地域の名物行事になっていたって。子どもたちにしっかりそれを伝承するためのいろいろな手を打ってはきているんですけども、やはり子どもたちが塾だとか、部活だとかで忙しくなって、なかなか厳しいという現状の中で、歴史ある文化も一緒だとは思うんですけども、やはり、この地域に根差した文化というのをいま一度確認をしていただいて、ちょうど東アジア文化都市の年でございますので、それをうまく使って、未来に向けて、この長崎獅子舞の保存だとか、伝承については、取り組んでいただきたい。地元からもそういうような声が出ているということなんですけれども、この辺についてはどうお考えなのか、お願いいたします。

○三田教育長  今御指摘の点ですけども、私どもももう積年の強い思いを持って、この長崎獅子舞については、何とか子どもたちに継承していける形がとれないかということから、最初、長崎小学校の校長先生がこれを受けとめてくれて、子どもたちと一緒に始め出したということがスタートになりました。城西中学・高等学校の学生さんたちが一旦絶えかけたものを継承して、それにおんぶにだっこでいいのかというような状況です。今、子どもたちがやっているのは、紙でつくったものを仮につけてやっているという状況ですので、これは何とか形を整えたいということで、今年度、それを応援する意味で、装束の一部を継承化できるように、子どもの未来を支援するという枠組みで、ちょっと企画を考えております。引き続き、ふるさと学習の重要な課題の一環でもありますので、しっかりと進めてまいりたいと思います。

○木下広委員  本当にそういう意味では、長崎小学校、最近では富士見台小学校も、もう本当に一生懸命、御協力をいただいてやっていただいておりますので、その意味では、行政としても丁寧に、これは長崎獅子舞だけじゃなくって、ほかの地域でも、いろいろな歴史ある文化があると思いますので、しっかりと御対応していただきたいということをお願いして終わります。